昔遊びと悪ガキ

キラキラとした別世界。・・・今考えると、これほど外の世界が魅力的に感じた時代はなかった。

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デモクラシーは、でも苦しい。

2007.05.31 (Thu)

民主主義の基本は、機会均等の投票行動と多数決によるものごとの決定である。小学生がその恩恵に浴することができるのは、毎学期の始業時に必ず行われた学級委員の選挙であった。

別に立候補者の選挙演説があるわけではない。つまるところ人気投票のようなものだったが、ボクらの世代には“級長は優秀な者”といった戦前からの尾てい骨が、まだ十分残されていたらしい。男子の学級委員には必ず成績のトップクラスの者が選出された。ま、ひとつには、担任の先生のお覚えめでたいということもあった。

ところで女子の学級委員である。男子の場合と基本的には変わらないが、なにせ3学期まで3回も選挙がある。一度くらいは好きな子を入れたっておかしくはなかった。それが人情というものだろう。もっともボクの好きだった子は、概ね頭が良かったので、それが単に“ぺっぴん”なだけで選んだともいえなかったが…。

その頃のボクらは、今のようにマセたガキどもとは違って、好きな女の子がいるということはオクビにも出さなかった。忍ぶ恋というやつだろうか。6年生の二学期の選挙のことである。一学期は病気で欠席しがちなKさんが、元気になって登校してきた。頭は良かったし、ボクには大変な美人に見えた。

他の同級生の内心のお目当ては、これも美人のNさんの方だった。その子はKさんより成績は落ちた。しかし、運動神経は抜群で、しかも運動会のある二学期だった。選挙はこの二人の一騎討ち的な様相を呈して来たのである。

黒板に正の字が並んでゆく。つねにNさんが一歩リードしている。前学級委員がKさんの名を読み上げるたびに、胸はキュンキュンした。結局、正の字一つの差でNさんが勝った。Kさんの顔を盗み見ると、なんだかホッとしているようだった。

悔しかったが、Kさんはその後二学期もしだいに病欠がちとなり、三学期になるとほとんど登校して来なかった。Kさんの身体のためには落選した方がよかったのかもしれない。クラスの卒業写真には、Kさんだけが丸囲みの中に写っている。
その弱々しい微笑みを思うと、今日壮健であることを祈らずにはいられない。

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