昔遊びと悪ガキ

キラキラとした別世界。・・・今考えると、これほど外の世界が魅力的に感じた時代はなかった。

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「雪の落とし穴」とストーブ革命。

2006.12.21 (Thu)

小学生生活最後の冬に、わが校にとってひとつの革命が起こった。それは同時に「悪ガキ」の楽しみが、ひとつ奪われたことでもあった。

田舎だから多少は都会に遅れて文明がやってくる。だから、同世代とあっても都会育ちとはズレは生じるものだ。「古いことをよく知っている」と言われる訳はそこにあるのだが、さすがに電気のない時代のことは知らない。ボクが生まれるずっと以前から電気のある暮らしをしていたし、物心つき始めた頃には、蛍光灯に切り替わり、洗濯機もあった。電気がそうであったからストーブだって同じことが言えた。

各教室の窓から突き出るL字型の煙突と、吹き出る黒煙は、学び舎の風物詩でもあったが、ダルマ型の石炭ストーブが姿を消し、味も素っ気もない、ワンプッシュですぐに暖かくなる角形の石油ストーブに変わってしまったのだ。

ダルマストーブの思い出は尽きない。それは楽しいことと嫌なことが同居していた。ボクたちの頃は、ストーブに火を入れる役が当番制になっていて、他の生徒よりも早く登校しなければならなかった。遊ぶことはともかく、そういうことで早起きさせられることは、ボクにとって苦痛以外の何ものでもなかった。

石炭の置き場所は運動場の隅にあった。規則通り学校に行き、前日の燃えカスを、黒塗りの楕円型のバケツに入れて石炭置き場まで運んだ。それを捨て場専用の、言わばボタ山に捨てるのだ。そして、空になったバケツに新しい石炭を入れる。しかしそれは覆った雪を取り除くことから始めなければならなかった。

石炭バケツに山盛りに積んで運び、ダルマストーブの火入れ口から十能で入れる。更に着火用の柴か、細く割った薪に火をつける。石炭に火がつくまで時間がかかった。上手く火がつかないと、教室じゅう石炭特有の臭いが充満した。吹雪ともなると強烈な風が煙突から逆流し、教室全体が煙突状態になって授業どころではなかった。二人一組だから10日に一度は必ず、嫌でも順番が廻ってきた。当番は女の子と組まされていたが、男が多い分、どこかでズレて男同士になることもあった。

それは5年生の冬であった。「悪ガキ」の先輩ともいえるT君と組むことになった朝、いつものように石炭置き場へ行くと、すばやく石炭をバケツに入れ、ボクの方を向いてニヤッと笑った。そして言った。
「面白いことを考えた。ここに罠を仕掛けるんや。あした面白いで」
「罠って、何?」
「ここに水撒いて凍らせるんや」
「そんなことしたらケガするやん」
ボクは、毎年、凍った玄関でこけて、鼻血を出す生徒がいることを思い出した。そして、
「そんなんより穴を掘ろう。落とし穴作るんや」
「そうか、その方がケガせんでいいし、職員会議にかけられんで済むしな」
思いつくと、後先考えず夢中になるのであった。

石炭置き場の手前に腰高ほどの雪穴を掘って、焚き付け(着火用の柴)を穴の上に乗せ、そっと雪を盛った。
こういうことは「悪ガキ」にとって、行きがけの駄賃のようなもので、凍えそうな冬の嫌な役目を、どこかで緩和させる技を心得ていたのかも知れない。
しかし「悪ガキ」の予測は甘かった。翌日、HRの時間に教壇に呼び出されて、こっぴどく説教をくらうことになったのである。

ともあれ、ワンタッチで着火する石油ストーブに変わったことで、朝の弱い「悪ガキ」にとってはありがたいことに違いなかったのだが、それは、楽しみのひとつを奪われたことに等しいことでもあった。

雪の落とし穴・・・
(1) 雪面を軽く固める。
(2) 穴を掘る。(落ちた時に衝撃がないように、下に柔らかい雪を置いておくとよい)
(3) 穴の上に、柴などを置いて、少しずつ雪を被せていく。最後に、細かい粉雪を撒いて目隠しをする。
(4) そっと足跡でもつけておく。(くれぐれも掘った穴に落ちないように)

otoshioana*.jpg

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コメント

こんばんは

夏海 漁さんこんばんは。
遊びに来てくれてありがとうございました。

ちょっと懐かしい所もあって楽しく記事を読ませて
もらいました。
年齢がわかっちゃうかしら(笑

fumiさん、ようこそ。

fumiさん、こんばんは。

小生の周辺には、インチキなガーデナーばかりでして、時々訊いたりもするのですが、内心、あまり信じてないのです。(冗談ですが)
fumiさんの庭の風景、あれは見るだけでも癒されます。
小生はいつか、海の見えるところで田舎暮らしをし、狭い菜園で野菜と果樹を植えて、そして釣った魚を食べながら暮らすのが夢ですが、どうなることやら?です。

また、うかがわせて頂きます。

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