昔遊びと悪ガキ

キラキラとした別世界。・・・今考えると、これほど外の世界が魅力的に感じた時代はなかった。

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寄宿舎の貞子?

2008.12.10 (Wed)

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中国山地の北側、つまり山陰地方は大陸寒波の直撃を受ける、西日本の吹き溜まりである。地球温暖化の影響なのかどうか、近年はそれほどの積雪は見ないようだが、昭和40年代までは、一晩に50cm以上積もることもある豪雪地帯であった。

積もった雪はそのまま根雪になり、晴天だろうがなかろうが、殆ど融けることもなく降り重なり、しばしば二階の窓が玄関になった。こうなれば除雪車も、焼け石に水のようなもので、行き着くところ”陸の孤島”なのだ。

だが、いくら大量の雪が降ろうとおかまいなし、通学制限などあろう筈がない。インフルエンザの時以外は。
しかし中学校へは、そうはいかなかった。5k下った温泉町にある中学校へは、自転車はおろかバスも運休してしまう始末。したがって校区内にある辺境に点在する村からの、通学生のために宿泊施設があった。「寄宿舎」というものである。

雪が降り始める12月の中旬頃から3学期修了までの間、そこで集団生活するのである。月曜の朝早く家を出て、土曜の授業が終わると帰宅するのだ。

「寄宿舎」では、1年生から3年生まで150名(たぶん)ほどいたと思う。宿舎はL字型になっていた。宿泊棟は、二階建ての新館と平屋の旧館が併設され、新館の出入り口が渡り廊下になって、舎監棟につながっていた。舎監室の奥に自習室が数部屋、そして、その奥に調理場があった。

「寄宿舎」での生活は、厳しい規則で縛られていた。そのために、いかにも腕力の強そうな舎監がひとり派遣され、いつも竹刀を持って目を光らせていた。噂によれば、ボクシングと剣道の心得があったらしい。だから、その舎監とすれ違う度に、身の縮む思いがしたものだ。

新館の二階は女子専用、旧館を含める一階を男子が占領していた。各室、年長者が室長と決まっていた。室長は毎朝、点呼をとる。あらかじめ決められた当番が、食事の準備をする。帰宿はバラバラであったが、夕食時にも点呼がある。

その後は自由時間になるが、理由もなしに外出は許されないし、自習室に行くのも、いちいち行き先を告げなければならなかった。自習時間は、もちろん無駄話は一切禁じられ、むやみに他の部屋に行ってはならない。

ケンカなどは言語道断、鬼の舎監の前に直立不動させられ、手厳しい制裁(往復ビンタ)が待っていた。まるで軍隊並み(軍役の経験はないが)であった。ただ、いくら軍隊並みの生活とはいえ、そこは違う意味で暖かい団らんの雰囲気は十分感じられたし、それなりのハプニングも度々あった。

旧館の端に閉ざされた扉があった。閉ざされてはいたが、強引に開けようと思えば開けられないことはなかった。がしかし、誰も好き好んで開けようとはしなかった。扉の外には、枝振りのいい松の木が一本あった。舎監室への渡り廊下から、その松が見えた。

新館は二段ベッドが両側に四つずつ、その間に八人がけの大きな机がある。旧館は、5、6人分の和室である。廊下側にでかい押し入れ、その対面の窓側に、カウンター式の机があって、自習時間はそこにズラッと並んで自習するのである。

部屋割りは舎監が独断で決める。どの部屋で、誰と同室になろうが、一切文句が言えない。ただ、廊下の突き当たりの開かずの扉付近は、誰もが嫌がった。知らない1年生はともかく、入舎当日、部屋割り表を祈るように見たものである。

誰が言い始めたのか、誰がその噂を流したのか分からない。
噂というのは、その一本松に、あろうことか、首を吊って自殺した女の子がいたというものであった。以来、年明けのその夜に”貞子”らしき姿が現れ、松の枝には白い布が翻るという。

開かずの扉は、そういう子ども騙しのような伝説があったが、何故か年末の大掃除には全開されていた。

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コメント

アルコール消毒ではダメかな?

訪問ありがとう。
どうやら今年のインフルエンザは、まだまだ菌の主流が決まらないようです。
関西では先月から、関東はようやく始まったようです。
私の場合も仕事場通いも終り、ほっとして気分がだらけた事、次の仕事場の資料つくりと、変にマジになり図書館で調べ物、その時に「移された」かなと思っています。

年末はそれなりに楽しく送りたいものと思ってはいるが、どうも今日辺りには手の関節がだるくなってきています。
要注意です。

貴君は頑強な様子。大丈夫でしょう。

街を歩くと関東では、まだまだ「マスク組」は少なく、皆さん安心しているようです。

嗽の前にアルコール消毒などと生意気な事を言っている罰でしょうか。
困った事です。

No title

こんばんは♪
寄宿舎には、クラブの強化合宿で何回か泊まりましたね。私はのーてんきなのか、そのような話は知りませんでした。
雪は、ほんと、よく積もりましたよねっ。長靴がないと暮らせませんでしたね。

No title

中年不良探偵団さん

まず、私のブログを紹介して頂き、感謝します。

どうやら節々が痛くなられたとのこと。
私の、かすかな記憶では、少し進行しているのかなと感じました。潜伏期間に気づかなかったのでしょうね。どうか、大切にしてください。

昔、風邪をひいた時に母から、卵酒を進められました。そういう意味で言えば、アルコールも一種の薬効があるやもしれません。

私は酒も飲みませんし、薬も殆ど飲んだことがないので、恥ずかしい話しですが、通常、大人の分量を飲むと効き過ぎて、虫歯の鎮痛剤でさえ長いこと、頭がぼやっとしてしまいます。お笑いください。

No title

ほのぼのさんへ

こんにちは。
寄宿舎をクラブの合宿に使っていたなんて知りませんでしたよ。(忘れていたのかも?)

思い出しました。あなたは、勉強もさること、スポーツもよくできましたから、いつも学校の代表になられていたと記憶しています。だから、代表になれなかった私など、知らないのも当然でしょう。

中学も高校も私は、スポーツは中途半端でしたから、社会人になってから何倍もしましたよ。後悔していたのでしょう。サラリーマン時代は「鉄人」なんて言われていたくらいですから。

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