昔遊びと悪ガキ

キラキラとした別世界。・・・今考えると、これほど外の世界が魅力的に感じた時代はなかった。

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雑煮の不思議

2009.01.06 (Tue)

zouni.jpg

お雑煮も飽きた。小さい頃からあまり馴染めなかったオセチも、この頃になると、夕食のオカズの隅にちょこっと乗せてあって、あ~ああ、まだあったのか?と、うんざり気味。
年末年始のグーたらな食っちゃ寝生活で、少々、腹が迫り出してベルトの穴ひとつズラす。(なんと情けなや!)

お雑煮で思い出したことがある。
あれは、ボクが結婚したばかりのある正月のことであった。お雑煮は地方によって味付けも具も違う。違って当然だ。ちなみにボクが生まれた山陰地方は、醤油ベースの薄味で、出汁はイリコと昆布、具は・・・、あまり憶えていないが、たぶん鶏肉、大根、ニンジン、白菜、干し椎茸、麩であったと思う。

九州博多出身ボクの妻は、母親の故郷の長崎風仕立てで、あご(トビウオの干物)から出汁をとって、やはり醤油ベースの薄味。具は、シンプルなボクの田舎と違い、ブリ、貝、鶏、里芋、白菜、大根、ニンジンなど具沢山だと聞く。

それは、まあよい。
ところが、習慣というのは恐ろしいもので、ボクの田舎のそれは、九州育ちの妻から見ると、信じられないものらしい。
ともかく二人暮らしが始まったばかりのある正月、妻は既に身重な身体になっていて、ボクが代わりにお雑煮の準備をすることになった。当然、ボクの田舎の山陰風のやり方でするわけだ。

イリコと昆布で出汁をとり、醤油とみりん少々、妻好みの薄味にと。あらかじめ年末に用意していたオセチを小分けして膳に乗せる。
まずはお屠蘇で・・・、と。
「漁、なんでご飯があるの?」
「えっ?」

「お雑煮あるのに、ご飯は要らんでしょう?」
「ご飯? 要るやろ、普通は」
「要らんでしょう? お餅があるんだから。お雑煮にご飯はおかしい。絶対に」
「なんで? ボクの田舎では、普通そうするんやけど・・・」
「だって、ご飯もお餅も炭水化物でしょう。主食ふたつ、必要ないと思うけど」

そう言えばそうであった。ご飯もお餅も同じ稲から作られたもので、ひとつ膳に上れば、どっちが主食なのか分からない。菜緒の言う通りだ。
「漁の田舎は、お雑煮とご飯を、どう食べるの? おかしくない?」
「でも、昔からそうだったし、食事には必ずご飯が付き物で、どんな料理でもメインがご飯だったんやけど」

菜緒は決して怒っているのではなかった。しかし、昔からの習慣といえど、おかしいことは徹底的に追及するクセがあった。ただそれがけであったが、納得いかないとムキになった。
その当時、ボクが作ったカレーライスの時もそうであった。

小さい時に食べていたカレーライスの中に、肉が入ることは殆どなかった。それが普通であった。たまに入っていた(主に鶏肉)とすれば、盆などの特別な時であった。だから、カレーライスの中には、肉は必要ないものと初めから思っていた。その時も菜緒は、口をとんがらかして、ボクに食ってかかったものだ。

いつだったか、ボクの実家で正月を迎えた時も、菜緒は目を丸くしていた。老夫婦二人暮らしの小さなテーブルに、ところ狭しと置かれた正月料理の中に、大きな鉢にお雑煮、そして、その隣に豆入りの炊き込みご飯が、ちょこんとあった。

両親がうたた寝を始めた頃、菜緒はボクに言った。
「漁の言った通りやね。お雑煮とご飯。あれ、何で?」と。
何でかボクは応えられなかった。
たぶんそれは、お餅はあくまでもオヤツみたいなものであって、オヤツが主食になることは決してない。そう思った。

余談だが、菜緒の父親はパン食を好まない。仮に朝食にパンが出たとしても、必ずご飯で口直しするのだという。(それとこれと、どう違うのや?)

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コメント

No title

こんにちは♪
それとこれとは、いっしょでしょうね。
うちでも、お正月三が日のお客さんには、お雑煮をお出ししました。
実家の母はお醤油味でしたが、
主人の母はみそ味でして、よって、木船ではみそ味です。
そして、御飯もいっしょにですが。。。
菜緒さんがおきゃくさんだったら、なんでぇ~と、おっしゃるんでしょうね。(笑)
おつゆの代わりだから、御飯は付いてくると思いますが・・・

No title

ほのぼのさんへ

こんばんは。
正月三が日も仕事ですか?
仕事柄、国民的休日が営業日みたいなものでしょうから、辛いでしょうね。
その辺り、よく似ていますね。
フリーランスは、サラリーマンの間を縫って働くわけですから。

ところで、休日ってあるんですか?
要するに、定休日です。

No title

こんばんは♪
休日は、お客さんのない日ということになるんですが、
家族従業員(私、主人、姪、おばちゃん)、4人ですから、4日続くと、もうギブアップですね。2日休んで、また。。。といった形で営業してます。
盆もお正月も、実家にはいけませんでしたね。
その代わり、人が働いているときに、休めたりするわけですが。。。
結構、自由にやってますよ。
人生の、ほとんどが、フリーですね。
型にはまってません。。。

おもしろい! おめでとうございます。

あけまして、おめでとうございます。(10日も過ぎていて、オカシイんだけど、ま…)

おかしいなあ、菜緒さんのこと。以前のカレー記事も愉快だったけど、お雑煮でもそうだったわけですか。そのとき目に涙を浮かべてなかった? ははははは…。

炭水化物云々の理屈が「理」にかなっているだけに、おもしろく感じました。カレーの場合は肉の有無なわけで、ちょっと是非はつけられなかったけれど…。

ぼくのお正月は年末退院だから、「お正月」どころではありませんでした(とはいえ、お正月らしいお正月なんて、ここ数年はない感じだけどね。)。それでも、一応は御節を買って、パックのお餅でお雑煮をしました(我が家は九州風なのかもしれませんが、「ご飯なし」でしたけれど)。

2日からぼくは買出し(スーパーはやっていた)、せっせと「日常」をやってました。

やはり都合3ヶ月も「寝たきり」だと、脚力の低下は否めない。ということは、再度の転倒なんてことのパーセンテージは高いわけで、医者からも強く注意されている。というわけでピリピリしてました。

近くの病院で歩行リハビリを再開する予定ですが、外来のリハビリなんて遊びみたいなもので、あまり期待できない。先生も「家の中で動くことです」ということでした。

とまあ、いろいろドタバタしていましたが、今年もよろしくお願いします。

ps
例の「成長物語」、全文を再度、PCメール宛に送ってください。携帯メールではキャパがなく途中まででした。

それに、ぼくが携帯メールにはヘキヘキした。あの小さな画面を見つめて、チマチマとした文字を読んだり(全体の文章が見えないんだから…)、チマチマと入力なんかはもう金輪際やりたくない。ははははは…。

再度、今年もよろしくね。

No title

ほのぼのさんへ

お客さん相手の仕事は大変だと思います。
行儀のいい客ばかりではないでしょうし、体調だって悪い時もある。精神的にもダウンしている時もある。
どんな時でも、客には関係ないでしょう?いつも愛想よくしていなければいけない。
ボクには、そんな仕事はまずできませんね。

時々テレビでやってるでしょう?『全国の旅館ベスト◯』というの。毎日毎日大勢のお客さん相手に、心身ともにタフでないと務まらない。
店の規模に関わらず、大変な商売だと思う。

No title

さんきいちさんへ

久しぶりです。コメントして頂いたということは、とりあえず身体の方は大丈夫ということですか?

大変な年末年始でしたね。年末までに一度会わねばと思っていましたが、余計な気を遣わせてしまうと思い、控えました。

健康であるというのがどれだけ有り難いか、ボクたちの両親(4人とも)を見ていれば、よく感じます。それは、高齢ですからあちこちガタはきていますが、まずまず元気です。

ボクたちの兄弟も姉妹も、とりあえず元気ですので、それだけで有り難い、神さんはあまり信じていなかったですが、さんきいちさんのことを思えば、感謝しなければいけませんね。

さて、「成長物語」の件。
実をいえば、「成長物語」のつもりはないのです。どうするかはまだ結論、というか、主題をどこへ落ち着かせるかが決まっていないのです。

いずれにしろ長文にはなるだろうと思いますが、あまり長い期間での物語にはしたくない。ある時期の、たとえば3年か4年程度の物語。

今は、登場人物それぞれの関わりを、ひとりづつまとめているところです。
去年、メールしたのは、書き出しを試しに書いたものでして、たぶんゴロゴロ変わるでしょうし・・・。

またいずれ送ります。

今年も、今年こそ良い年になるといいですね。
ではまた。



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