昔遊びと悪ガキ

キラキラとした別世界。・・・今考えると、これほど外の世界が魅力的に感じた時代はなかった。

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太陽が落ちた。

2009.11.24 (Tue)

いま立っているこの地球が、丸くて、真っ暗な宇宙空間の中に浮かんでいて、銀河系の小さな星のひとつとして、太陽の周りをグルグルグルグル回っているなどと知ったのは、いつだったか。

それを信じるまでは、地球が真っ平らで、ギラギラと光る小さな太陽が、地平線の果てから上り、反対側に落ちて夜の闇が訪れるのだと思っていた。おそらく3才の頃だっただろう。

地球が丸いと言われても、にわかに信じられない。巨大な大地が球になっていて、自分がいるところの反対側にも実は人間がいて、しかも逆さまに立っているなんて誰が信じただろう。ましてや3才の頭では。

その謎がますます深まったのは、初めて海を見てからだった。

三角形の山に囲まれたボクの村。見えるのは、どこまでも続くギザギザの稜線と、田や畑ばかり。村の真ん中を流れる川の水は、低い土地を探して下る。その水は、一体そこへ流れ着いて、どこに溜まっているのか。

ある朝早く、ボクは野良へ行く父の後を追った。田植え間近のそこは、代かき後の水を満々と湛え、出たばかりの太陽にピカピカ光っていた。歪に、小さく区切られた田んぼで、いくつも光る。

毎日毎日、同じ方角から上り、時間とともに少しづつ高くなって、やがてオレンジ色に燃えながら、出た時とは反対側に落ちていった。

太陽は一旦落ちると、落ちた位置からは二度と上らない。出る場所はキチッと決められていた。だから、昨日の太陽と今日の太陽は別のもの。毎日毎日、別の太陽が上り、そして落ちていくのだ。

ある日、村の人たちと海水浴に行った。生まれて初めて、ボクは海を見た。日本海に面した諸寄(もろよせ)というところであった。小さな入江の両側から岬が張り出して、その外側はどこまでも続いていた。海の青さと空の青さが一本の線で分かれて、真っすぐに伸びている。

あの「線」の向こうは何があるのだろう。

この海の上にも、ボクの村に出る同じ太陽が輝いていた。村の上に出る太陽はギザギザの山から上る。でも、ここの太陽は真っすぐに伸びた、水平線の向こうから上る。きっと、別の太陽なのだ。

広い海の向こうは、一本の線で終わっていた。しかし、そこから生まれる太陽は、海の中から出てきた。海の中で何が起こっているのか。水平線はどこで終わるのか。それはきっと、巨大な滝になっていて、底なしの地底に落ちているのだ。

ある日、ボクは夢を見た。
燃え盛る太陽が、植えたばかりの田んぼに降ってくる夢を。丸いお盆のような太陽が、突然、空から落ちてきて、ジュッといって消えていく。いくつもいくつも。熱くて熱くてたまらなかった。逃げれば逃げるだけ追いかけてきた。


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コメント

No title

こんばんは♪
海はいっつも、諸寄でしたね。
懐かしいです。
日の出の太陽は、朝早く畑に行くと、見れます。が、移動するんですよね。。。。
ナンでかは、わかりませんが。

No title

面白い話です。
子供の頃の船長は好奇心を宇宙に向けてたんですね。
いつまでも情報が無くて想像だけなら
大人になってもこんなふうに見ているかもしれないです。
でも何万年もの大昔だって
「きっと地球は丸くて自転と公転をしてるな」って思った人も
なかにはいたと思います。
そんな人になりたいですね。

No title

ほのぼのさん

昨夜、返事しようとしましたが、ネットの調子が悪くて。
諸寄の海、2、3年前に久しぶりに行きました。
小さい頃、あんなに大きかったと思ったのに、小さく感じました。そんなものでしょうね。

諸寄、東浜、浦富はよく行きましたね。懐かしい。


No title

DAIKさん、おはよう!!

この頃は好奇心の塊でした。
宇宙は、たぶん知らなかったと思いますが、空がとても不思議でした。雲の切れ間に見える青い空が。あれ、どうなってるんやろ?って。
宇宙だけじゃなくて、砂漠の写真を見て怯えて、夢を見たり。

No title

子供の頃は浜坂の海は深くて
遊泳禁止でしたね。
私も諸寄まで 歩いて行ったんです。
今は居組は遠浅でいい海水浴場です。

No title

fumiko1177さん、こんばんは。

そやね、浜坂の海は急に落ち込んでる。
20年くらい前に妹の家族と泳ぎに行ったことがありまいた。妹のダンナはボクと同じカナヅチでしてね、大きな浮き袋に子どもと乗っていて、シュノーケルを落としてしまったんです。

買ったばかりのいいやつ。
もったいないけど、潜れないからいいっていうけど、ボクが決死の覚悟で潜ってとってきました。でも、ちょうどストーンと落ち込むギリギリのところに引っかかっていて、危ないところでした。

落ち込んでるところからは真っ暗でした。



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