昔遊びと悪ガキ

キラキラとした別世界。・・・今考えると、これほど外の世界が魅力的に感じた時代はなかった。

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田舎の記憶(第2話)

2010.01.09 (Sat)


さて、更に話しは続く。
前回の平面図では、見てもよく分からないという方に、スケッチでご覧いただこう。


nodoka2.jpg


平面図では、どこにでもあるのどかな山間地と思われたであろうが、実のところ、起伏の激しい土地柄であることがお分かりになるだろう。
まず、国道から通学路へは鋭角の脇道が切れ込んでいる。若干緩やかなスロープの先に、高さ10mほどの橋がある。


shikitiheimen.jpg


たかが十数メートルの長さではあるが、太い木材数本渡してあるだけの危ういものであった。ボクが小さい頃は、それでも欄干らしきものはあったのだが、風雨にさらされ、いつか完全に下の川へ落ちてしまった。つまり、高さ10mの無防備な橋である。

橋から通学路へ少しずつ傾斜している。幅が4mあっただろうか、左手には大人の背丈ほどの我が屋敷の石垣。右は10m下の畑にストーンと落ちている。畑は300坪あまり、それを取り巻くように春来川が流れる。


屋敷周辺の石垣の上には、生垣替わりに多くの植木や花が植えられていた。松、キンモクセイ、南天、梅、柿、ブドウ、ダリア、グラジオラス、ハラン、菊、カンナ、オモト、ケイト、露草、百日草、などなど。

余談ではあるが、たぶん小学生になるかならない頃、裏庭の隅に杉の苗木を植えたことがある。その杉はある特殊な訓練のためであった。
ボクは当時、どうしても忍者になりたかった。高い木に飛び上がり、木から木へ飛び移るアレのことである。

そして決心した。愛読書の冒険王の中にこんなことが書かれていた。忍者の訓練は小さい頃から始まる。数年間は人気のない原生林の中で獣と暮らす。気配を消すために息を止めたまま行動する。そして、汗をかかない。滴る水滴をひたすら見る、と。

そして当面の肉体的修練は、どれだけ高く飛び上がれるかであった。忍者の武器は身の軽さである。だからそのために、杉の苗木を植え、毎日毎日その木の上を飛び越えるのだ。来る日も来る日も。

杉の苗木は、日に日に成長する。自分が成長する速度より遥かに早く。しかし、それが自分の腰ほどの高さになった時、木に触れることなく飛び越えることができなくなった。それでも忍者への修行は続いた。

崖の上から落ちる石に飛び乗ってみたいと思った。危ない計画だと知りつつ、まず崖を滑り降りることから始めた。身の軽いボクには簡単であった。次に大きな石を蹴落とした。その石が落ちる早さを見て、同じ速度で崖を降りれるか試した。だが、どうしても石の方が早いと思った。

ようやくコツが飲み込めた頃、今度は崖の上に上がることが、どれほど辛いものかを思い知った。深い森の中での修行も、杉の苗木飛びも、崖の石渡りも、そして水中での修行も、とりあえずは挑戦したが、やはり忍者への道は遥か遠いものであった。

というエピソードつきの杉は、ボクが高校になったある日、他の花の陰になるといって切り倒された。

つづく




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コメント

No title

それにしても スケッチ上手
忍者になりそこねて
残念でしたね。
今 あそこのステーキハウスの所ですか???

No title

fumikoさん、こんばんは。

寒いですね。日本海は今も雪ですか?
忍者、忍者はなりたかったですね。あの頃はほんとになれると思っていましたよ。笑われそうだけど。

ステーキハウス?
どこに?


No title

こんばんは^^
あれは、焼肉やですよ。
たしか、はまだという。
田舎のはなし・・・・笑えました。

No title

ほのぼのさん

「はまだ」は村はずれですよ。
あそこは、もともと我が家の田んぼでした。
周辺の土地の殆どがウチのものですが、雑草ぼうぼうで使い物になりません。

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