昔遊びと悪ガキ

キラキラとした別世界。・・・今考えると、これほど外の世界が魅力的に感じた時代はなかった。

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思い込み---その2

2012.04.14 (Sat)

何につけても下準備を怠らないのが、ボクのヨメである。
外出前の女性は、男と違って時間が必要なのだ。それはひとつ屋根の下で暮らせばすぐに分かること。だからボクはいつも、「何時に出るゾ!」と予め言っておく。

しかし、たいがいその時間より30分はズレる。ズレるのは前ではなく後ろである。それで時々、小言を言ってしまい気まずい思いをしながら外出してしまう。

ボクは29才の時に大阪から奈良に移り住んだ。新居を求めて大阪の各地を巡ったが、なかなか気に入った土地と条件がないので、当時、西大寺に住んでいた先輩に相談した。

先輩はすぐに新聞の織り込みチラシを持ってきてくれた。それですぐに決めた。決め手となった大きな理由は粋な地名だったからだ。『恋の窪』(大安寺の西に位置するのどかな郊外)であった。

であるが、話はそのことではない。
引っ越しして間もなく、奈良を探索しようということになった。そうなるとヨメは、1週間も前から地図を買い込み、計画をし、知り合ったばかりの隣人たちから情報収集するのだ。たかだか1時間圏内の散歩程度のところでも、大旅行並みに事前調査をするのだ。

ヨメはA型人間である。A型をけなすわけではない。むしろそれだけ慎重に計画してくれるのだから安心できる、だが正直鬱陶しい時がある。逆にボクはB型の典型で、その場に立ってから考えるタイプなので、当然のように現地でもめることになる。

当日、バスと電車を乗り継ぎ奈良へ。駅を出てまず目に入るのが、登大路の坂である。ヨメは持参していた地図を広げ、現在地を確認してグルグルグルグルそれを回していた。普通乗用車免許皆伝のヨメは、意外と方向音痴であった。

ボクは平城旧跡と大仏殿の位置さえ分かっていれば、間違うことはないと考えていた。確かに平城旧跡は電車で見ることはできる。が、終点(近鉄奈良駅)の手前で地下に潜るので、到着した時点で方向が分からなくことは分かるが。

登大路は平城から見て東側を南北に走る。大路は坂になっていて南へ上っていくから、坂の上が大仏殿になる。つまり、大仏殿へ行くのなら目の前の坂を上れば辿り着く。

地図を回しているヨメを尻目に、ボクは坂を上り始めた。ヨメは後を追いつつも、まだ地図を回している。途中で立ち止まり前後左右をグルグル。(面倒くさい、いつもこの調子だ)

大仏殿を参拝し、ならまちを散策するという計画だったので、ボクは駅へ引き返すより南から回った方が都合がいいと思った。大仏殿の前の道は、出てすぐに西へ大きく曲がっている。その道のどこかで右へ、つまり北へ向かえばならまちへ入れると考えた。

だがヨメは、ピタッと足を止め地図を逆さにしてキョロキョロ。挙げ句、自分一人で駅の方へ向かいかけた。ヨメの持病が出たのだ。コマツカタ タダシ同様、一旦こうと思ったら絶対に自分を曲げない。見上げた根性である。

ボクは爆発寸前をどうにか我慢して、ヨメが広げている地図に指差し、目的地をなぞってようやく納得させた。(やれやれ)
問題は、ならまちに入ってからである。

ならまちは袋小路である。昔の寺内町(じだいまち)だから道が狭く、土地勘がなければ迷路探検よろしく、出口の見えない罠にはまってしまうのだ。だから、道の角々にはご丁寧に標識が立ててある。

旧志賀直哉邸の高畑から北へ、登大路同様、今度は坂を下る。細い通りが縦横無尽に走っている。軒先につかえそうな、小さな町家がひしめく。ヨメは相変わらず地図と標識を見、ボクは町家の下の影を頼りに歩く。影の方向さえ間違えなければ迷うことはない。

gangouji.jpg

3時間ほどかかった。ならまちのほぼ半分は歩いた。
元興寺を出た辺りからヨメの姿を見失った。しかし、駅までそう遠くないので帰れないことはない。ボクは駅までの道程を見回しながら駅へ向かった。

駅で30分ほど待ったが、ヨメの姿は見えなかった。仕方なくボクは電車に乗った。家に辿り着くもヨメの姿はない。
後刻ヨメに聞くと、元興寺を一人で出てから、気に入った風景が目に入ったので、そこへ行ったらしい。で、案の定帰り道が分からなくなったという。
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コメント

奥様とのやり取りがスゴイ!
記事を読んでお二方とも関心であります♪
私なら独りぼっちになったらアタヽ(д`ヽ彡ノ´д)ノフタ
心細くて泣くかも(笑)
奈良か~、また行きたくなりました^^

ありがとう。

じつは今日(もう、昨日ですが)、緊急外来に行ってきました。検査中、待合室で心配しまくって、先生の心配ありませんの言葉でホッ!とし、帰ってきて母を寝かせてドッと疲れがでて、夏海さんのコメントを見て元気になりました。

なんとなく、いつも臨戦態勢なんですよ。

母は今、元気ですが、何度も何度も、どの先生からも「いつ、どんなことがあってもおかしくない」と、噛んで含めるように言われ続けているので、ちょっとした変化にも敏感に反応するようになっています。
(年齢や身体の状態から、緊急処置も不可能なことがある‥などと怖いことを理由とともに教育され続けていて、冷静にはそうなんでしょう。というわけで、ぼくはいつも臨戦態勢をとっている。)

今日は、まあ、良かったということです。


携帯はふたつあって、桜の写真を撮ったのは「母」用に用意したもので(母は使えないのですが)、ネットにつないでない方です。だから、PCに送ることが出来ません。USBでPCにつないで‥ということも出来るのでしょうが、接続する気力がちょっとありません。

ごめん。すまんすまん。


Fさん。

ご無沙汰してるなあ、と思いつつ寒い時期は連絡できていなかったのですが、春らしくなった先日、久しぶりにメールを送り、その返信ではちょっとお疲れの様子でした。

白内障手術は普通は日帰り手術だし、1~2週間程度のことだから、まあ、おおきくは問題ないと思います(母は90歳近くになって手術し、劇的に視力が回復した。)。

Fさんと話す機会があれば、白内障ごときは軽いもの‥母がそうだった。と、お伝えください。夏海さんともずい分お会いできてないけれど、Fさんとも話したいなと思いつつ、話せる状況がないのが残念です。このことも、あわせてお伝えください。


『大阪城の東の、野外音楽堂近くの森にはよく行くんです。あそこはほとんど人がいないし、季節の花や緑が多くて、秋にはドングリ拾いができるのです。ゆっくりと散策できます。』
―――こういう散策の具体的なアドバイス、大助かりです。ありがとう。

母は、先生によれば、譬えるなら「ちょっとした圧力でも壊れてしまう、薄いガラス細工」のような状態という感じですが、でも、「薄いガラス細工」状態を保っていれば、5月6月のいい季節、あちこちに連れて行って喜ばせることはできます。

この意味で、夏海さんの示してくれた具体的な知識はありがたい。ぼくはキタとミナミの繁華街と地下街、そして宝塚しか知らないわけで(西の丸庭園もありました)、困ってました。


長ながとなりました。さらに、ブログ・コメントに書くようなことではないかもしれませんが、といって、わざわざメールという感じでもない。‥こんなことです。

これでいいのかどうかわかりませんが、ともあれ、ありがとうコメントです。

pm-3さん

奈良はいいですよ。四季、いつ行ってもいい。
盆地ですから夏は蒸し暑いし、冬は底冷えしますけど。
桜はそろそろ終わりますが、これからシバザクラがきれいです。
それからツツジと、来月あたりはカキツバタやボタン。
紅葉の季節はたまらん!です。

nineupさんへ

分かってますよ、そういう状態だということは。
Fさんもその辺は、よく心得ていると。
大変でしょうが、焦らずゆっくりとつき合ってやってください。

母上のことを思うと、やっぱり人ごみの中は疲れるのでは思います。
静かでゆっくりと過ごせる場所といえば、それに短時間で行き来できる場所って、大阪城以外でしたら、そうですね、服部緑地とか鶴見緑地公園ですかね。鶴見緑地公園は駅から少し石段があるから、ちょっと辛いかもしれません。
服部緑地はだだっ広いけど、花や緑がきれいです。
海を眺めるのもいいですが、そこからだと、舞子(駅前駅から徒歩3分で海と明石海峡の橋が見えます)辺りか、地下鉄中央線の大阪港。
大阪港の駅から10分ほど歩かなければいけませんが、ウッドデッキが広いし、弁当を食べながら過ごすにはもってこいですかね。

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