昔遊びと悪ガキ

キラキラとした別世界。・・・今考えると、これほど外の世界が魅力的に感じた時代はなかった。

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竹スキー

2006.12.01 (Fri)

家から一歩外に出ると360度ゲレンデみたいなもので、物心つき始めた頃には竹スキーを履いていた。「暖冬」などという言葉が存在していなかったその頃は、ほぼ暦通り冬がやってきていたし、毎年、冬らしい表情をしていた。

ボクたちが冬休みに入る頃には、山の方は既に白くなっていて、平地でもアラレが降り始めていた。どこが発行したものかは憶えていないが、昔、家で使っていた日捲りカレンダーには、一年間の農作業のスケジュールが書かれていた。それが移りゆく季節の目安になっていた。大幅にずれ込むことなく、冬を迎える段取りも予定通り行われていた訳だ。

カレンダーよりも、もっと正確なのは「空」だった。空を見ていれば天気がどう変わっていくかが判った。気温が低下すると、地平線の方へ雲がどんどん低くなる。雪が降る前は雲が厚くなり、鉛色よりもっと濃くなってくる。降り始めると白くなってくる。と、こんなことはごく初歩的なことであるが、そこに臭いとか空気の重さ(たぶん湿度に関係してると思う)とか風の向き、そして空の音も聞き分けるのだそうだ。インデアンのようなお祈りや占いこそしないが、動物的な感覚というのか、自然を相手にする農家の人にとっては当り前のことだったかも知れない。
年末まで降ったり止んだりを繰り返し、正月の頃には膝高くらい積もっていた。これがほぼ根雪になるのである。そして、2月になる頃には堂々たる雪国になる。しかし半端ではない。一晩で50~60cmも積もることもあるので、2m3mなんてあっという間に積もる。たまにそんな大雪になると困ってしまうが、毎年のことなら腰は座るものだ。「1階が埋まれば2階から出入りすればいい」と、すべてがこの調子でなのだ。

真っ暗な玄関は閉め切られ、学校へ行くのに長靴を持って2階に上がるシチュエーションは確かに異常だし、そこを出ると友だちが待っているというのも普通ではない。しかし、そこしか出口がないのだから仕方がないのだ。

ところが、その自然の驚異は殆ど感じていなかった。驚異をどころか、喜びさえ感じていた。雪が降るといのは、色んな理由づけができるもので、学校に遅刻しようが、道草し過ぎて帰りが遅くなろうが、すべてが許されたような気がした。

小学校の4年生の時に、初めて本格的なスキーを買ってもらった。それまでは竹スキーを自分で作っていた。と言うより、スキーを買って滑るという考え方をしなかったし、ストックを使うことさえ知らない。スキーにしてそうだから、リフトはおろか整備されたゲレンデも基本から教えてくれるインストラクターもいない。知っていることと言えば、誰かに聞いたことがある直滑降と斜滑降。全て自己流なのである。
毎年冬になると、竹スキーやそりに明け暮れ、小学校の3年生の頃には45度以上の斜面など軽々と滑り、段々畑に自分でジャンプ台を作って飛んだりもした。しかし、その後どういう訳か二十歳過ぎるまで機会がなかった。社会人となり、信州に始めて行った時はナメていた。一日でかつての感覚は取り戻したものの、我流の癖は如何ともし難かった。

竹スキーの作り方
絵は短いもので書いたが、長さは自由。長いほど雪面に立った時に安定する。
(1) ちょうど足の幅くらいになるような竹を用意する。
(2) 着雪面を平たくするために割れ目を入れる。
(3) 先端を曲げるため、15cmほどのところを中心に、何度かに分けて火に炙る。
(4) 先端以外の節を削り取り、角を丸く削る。
(5) 45度くらいの角度になれば冷やして固める。
(6) 足の重心が6対4の位置になるよう、靴を差し込む輪をつける。
   (踵を固定するベルト。使い古しの自転車のチューブ)
(7) キリで穴を開て釘を打ち付ける。
(8) 後部も短い板で固定する。

takesukii.jpg

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コメント

うまいなあ~。

『~、すべてが許されたような気がした。』 ここまでが全体の俯瞰で、すぐそのあとに、リョウという悪ガキがするワルサが現在進行形でくる。

ある本に短編とは時間のある一点に過去と未来を集中させる…とありました。また、「語り」と「描写」という観点、つまり「語り」の発話主体と登場人物の発話…この組み合わせで話しはできている。

なんとなく、もう半分、骨子はできてると思う。少なくともぼくは、ここから悪ガキの話しを感じとっています。

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